お久しぶり&あけましておめでとうございます(土下座)。
諸事情により更新がとまってしまっていたのですが、せめて2022年のまとめはアップしたいと思い、一つの音楽記録として書いていきます。
個人のプレイリストと思って聞いて頂ければ嬉しいです。
- Mrs,GREEN APPLE-ダンスホール
- Larkin Poe-Blood Harmony
- Dorothy-Rest In Peace
- Castle Walls (feat.Christina Aguilera)
- Оля Полякова-Все буде добре, Оля(Everything will be fine, Olya)
- Nina Hagen-Du hast den farbfilm vergessen
- あとがき
今年こそは…LOVE!!!
Mrs,GREEN APPLE-ダンスホール
“不器用だけど 笑ってもらえるように笑う”
この人たちの“陽版UVER”っぽい姿勢が好き(共感頂けるだろうか…)。UVERのタクヤくんの感性や歌が好きだったので。
歌もお上手だし、いつかライブにも行きたいと思ってます。つーかガチで踊るじゃん…。
最近J-POP全体がおもしろいし、一つ一つ丁寧な曲が増えたと思います。
個人的に西欧のメインシーン以上にぐんと聞く機会が多くなった。K-POPでなくともアジア全体(東・東南・南・中央ぜんぶ)が今度こそ来てる、と思うのも理由。
このままアーティストと聞き手の需要を上手く保ったまま、好きな音楽を自由に表現してほしいと思います。
Larkin Poe-Blood Harmony
かっけえ。これだけでいい。
アメリカ南部色の強い重みのあるハーモニーが最高に痺れる姉妹の二年ぶり新作。世界広しと言えども、こんなに重く固いサウンドを聴かせるロックデュオは、もう数える程度になってしまったような気がする。
テネシー州ナッシュビルを拠点に活動中。スライドギターを駆使するところから、いつしか“オールマンブラザーズバンドの妹”と言われるように。
同曲収録の新作『Blood Harmony』からは同じく「Bad Spell」もよく聴きました。
うん、かっけえ。以上だ。
Dorothy-Rest In Peace
女声ロックつながりでこちらも。
2014年結成のカリフォルニアはL.Aを舞台にした“ドロシー”も、今年よく聴きました。
なぜだろうと思ったけど、たぶん心も耳も“バイオ”だったからですな(笑)B.O.Wをロケランでぶっ放し、何となく後味の悪いエンドロールでこの曲聴きたい。
メタルやヘヴィは女声ものをよく聴きます。
とくにこのバンドはドロシー・マーティンの存在感抜群のヴォーカルが最高に気持ちいい。ヘッドホンで聞くと声がサウンドを先行しているのがよく分かる爆声です。振り絞るようでどこまでも伸びるドロシーの咆哮、癖になります。お顔もタイプよん♡
Castle Walls (feat.Christina Aguilera)
寒くなると、バスでも車でもこの曲をよく聴いてる自分がいます。
T.Iの2010年発表曲。じっと虚しさとか空元気に耐えるような曇天の日に聴きたくなるんだよなぁ。
基本的にヒップホップは2010年代のものが好きなのだけど、そのなかでも一番お気に入り。
こんなに沈み込むように憂うことができるヒップホップって稀。聴いていて決して気分は晴れないんだけど、色々と物思いにふけることができる、私にとって瞑想曲のようなものなんです。
成功後のT.Iの複雑な心境を歌った歌詞も好きで、なかでも
me knowing this,
why should the verses i have laid be more important to me than the persons i have raised
分かってる 自分の歌詞が自分の子どもたちより大切なんてことにはなりゃしない
ってとこが最高に好き。
自分の健全さと引き換えに富と名声を手に入れたあとの、実態のない空虚さが目に浮かぶようで、ずっと色褪せない名曲。
T.Iの虚しさに寄り添うように、囁き落とされるアギレラのコーラスも彼女の人間らしい弱さが引き立てられていて、最高に美しいです。
Оля Полякова-Все буде добре, Оля(Everything will be fine, Olya)
私にとって2022年は、あまり知らなかったウクライナのアーティストを見続けた一年でもありました。
オリヤはウクライナで最も多くのコンサートをこなしていた大人気歌手。
その歌唱力も、カリスマも、美貌も、常にウクライナ音楽界の中心アーティストの一人であり続け、乱暴な言い方ですがその姿はウクライナのビヨンセと言って差し支えないかもしれません(映像を見るとUA版The Voiceにも出演していたみたいですね)。
過去のアルバムもこんなにカラフル&ワンダフル。
“Everything will be fine, Olya”
と、自分自身に歌うオリヤ。この歌詞が深く刺さりました。
スーパースターでも市民と同様の恐怖や絶望を感じ、例えステージ以外の素の自分は泣き虫(本人談)だったとしても、歌手という自分の才を今ここで使わないわけにはいかないと立ち向かう。
涙ながらに歌い伝え続けるオリヤの気迫からは、私たちと同じ等身大の弱さ、そして勇気が垣間見えた気がして、気づけば何度も聴いていた曲です。
PVにあるように、どんなに小規模でも自分が必要とされる場所で歌い続けるスーパースターの姿には、過去の煌びやかなツアー映像と見比べると胸打たれるものがあります。と同時に、改めてこのスーパースターをこの状況においやった異常性、そしてそれ以上に歌い手の覚悟や献身なども伝わってきます。
ウクライナは停電が頻繁に起こり、ライフラインへの攻撃を受けています。砲弾も大抵ですが、普通に生活出来ないストレスはじわじわと市民を苦しめていくことは想像に難くありません。
この曲を聴いて改めて、国連の構造や非常事態におけるライフラインの協力機構などの新たな仕組みが必要ではないかと考えたりしています。
Nina Hagen-Du hast den farbfilm vergessen
2022年を締めくくりは何と言ってもこれ。ニーナ・ハーゲンの“カラーフィルムを忘れたのね”です。
ニーナは旧東ドイツが生んだ世界的なパンクのゴッドマザー。
年末に放送された『映像の世紀~バタフライ・エフェクト』でのメルケル独元首相とのストーリーがあまりに鮮やかで衝撃的だったもので、この曲が大好きになりました。
秘密警察や市民同士の相互監視が日常的だった抑圧された青春時代、うら若きメルケルさんのハイライトだったというこの曲。
後に政界に入りニーナと対談するも、ニーナがメルケルの言葉に激怒してしまい(だってパンクだから)途中退席。当然現場はピリつくわけだけれど、メルケルさんの顔には何とも美しい微笑みが。
東ドイツでは許されることのなかった発言の自由。去りたいときに去る自由。女性が政治に罵声を浴びせることの出来る自由。そんな一つ一つを体現した奔放なニーナの振る舞いがメルケルには嬉しかったというナレーションが入り、その笑顔の美しさも手伝って私の涙腺は大崩壊しました。
メルケル首相は自身の退任式の曲にこの曲を選びました。歴代おかためな曲が選出されるなか異例の選曲だったそうです。最後まで可憐だぜ、メルケルさん…!
改めてメルケルさん、お疲れ様でした。
そしてニーナ、彼女をインスパイアし続けてくれて本当にありがとう。
映像の世紀、何度もシリーズ化されていますが、今回のバタフライ・エフェクトは過去以上に素晴らしい見応えのあるテーマになっています。ぜひご覧頂きたいです!
ヒトラーの遺した、忘れることのできない言葉を冠した重厚な曲。
大量虐殺をしても一つの街を憂う気持ちは持ち合わせている、人間の不可思議で悪魔的な矛盾に真っ向から向き合った曲だと感じています。
昔からこの曲を聴くと、戦後の焼け野原のなかたった一人で瓦礫の上に立っている情景が思い浮かびます。敵への憎しみや喪失への絶望を抱えながらそれでも人としてどう生きるのか、この曲は情景の中の自分に問いているような気がしてなりません。
そしてカルテットでもフルオーケストラに負けずとも劣らないこのパフォーマンス。
演奏者の実力は言わずもがなですが、そもそもこの曲のもつスコアの力強さ、加古さんの歴史と音楽に対する畏敬の念がこの曲の底支えをしていると思います。
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あとがき
人類、今年こそ冗談じゃなくLOVEで頼むぜ…
年末から仕事環境が激変し、このままでは体調を崩しかねない…!とブログをお休みしておりました。
そんな中でも相変わらず音楽は生きる糧として聴いているのですが、情報をまとめたり派生音楽を記録するまでは手がまわらず、気づけばこんなにも期間が空いてしまいました。
この体制に慣れるまで今後も更新頻度はガタ落ちするかと思いますが、またこうして時間を見つけてふら~っと書きに来ようと思いますので、もしお時間が合いましたらふら~と音楽を聴きに来ていただければ嬉しいです。
どうぞ2023年もよろしくお願いします!
皆さま、よき音楽ライフを~!
ここまでお読みくださりありがとうございました♡