夏になると決まって聞きたくなるのがバルカン~ボリウッド音楽。
なかでもギリシャポップスは自分のなかで外すことが出来ない夏定番ジャンルです。
マリナ・サティ、エレナ・パパーリズー、エレニ・フーレイラなど、個人的なお気に入り歌手も多数いるギリシャ歌手ですが、今回はその音楽性も歌声も玄人の心をガッチリ掴みにくる、シンガーソングライター Penny Baltatzi ペニー・バルタッツィの音楽をご紹介します。
例年と同じく、既にトンデモない暑さがデフォの日本。
せめて爽やかで開放的、そして本格的な地中海ミュージックに癒されたいものです。
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大好きな曲。開放感がありながら素朴なメロディーが心地いい。
甘酸っぱく、かつてのボーイミーツガールを振り返るようなドラマチックな展開が転調で表現されているのもグッド!
Penny Baltatzi について
ペニー・バルタッツィはギリシャのアテネを中心に活動するシンガーソングライター。
元 PENNY & THE SWINGIN’ CATS のボーカルとして活動していて、その時から音楽的な評価も高かったようです。現物は2022年現在も入手困難とのこと。
カラッとした色気ある歌声がスウィングの曲調に合いますね。歌もうまーい。
ところどころでバルカン色があるのも個人的には好きで、そこからは後述するペニーの音楽性も垣間見える気がします。このアルバムはガチでオススメです。
そんなペニーが満を持して2019年にリリースしたのが『ENA FILI』。
▶ENA FILI(The Kiss)
往年のラテン歌謡をギリシャポップにミックスさせた、これぞ地中海音楽!なムーディーな一曲。ラストの“チャチャチャ”もかわいくってニヨニヨ^^
ギリシャ音楽と聞くと、私たちのイメージだと1960年代のライカ(ギリシャ歌謡)の感じが未だに色濃いわけですが、
1990年~2000年初期はレゲトン旋風も凄まじかったわけで、もしかしたらそれに対抗するべくギリシャポップスの復権を意識しての音楽作りだったのかな~なんて思ったり。もちろんレゲトンを否定するわけではないですが。
そして2020年に発表した『O Kosmos Ena Party』はその方向性がより顕著に。
▶O Kosmos Ena Party(World Is A Party)
アレンジ次第ではEDMにも化けそうですが、ちょっとした旋律の一部にやはりバルカンの香りを残していくセンスがたまらんです。
オススメの音楽
▶Exotiko Harmani
往年のスウィングジャズと60年代のラテン歌謡、現代のバルカンポップが音の底で溶け合った耳に心地良い一曲です。
この曲を何の気なしに軽やかに歌える歌唱力こそペニーの凄さ!!めちゃくちゃ本格的なことやってるんですが、ここまで聞きやすくしてくれるのが好き♡
▶Tha Mai Edo gia Sena(I Will Be Here For You)
2022年夏に発表された新曲。カリブ海を彷彿とさせる開放的なメロディーに爽やかな気分を味わえます。
サビのロングトーンでも全然力まずに歌うのがペニーだなぁ…。夏の夕暮れに聴くと、ちょっとは暑さも和らぎそう。
▶Agapi Mou Epikindin (My dangerous love)
地味ながら心の琴線に触れる繊細な旋律が特徴的。
バックのスムースジャズに載せたバルカンテイストな仕上がりもとてもバランスが良いと思います。個人的には彼女の曲のなかでもベスト5には入る大好きな曲。
▶Fragile-Penny Baltatzi Cover
Stingの歌はどうしたってStingの曲として聞こえてしまうものだと決めてかかっていたけど、初めて別歌手の手で「ただの一曲(良い意味で)」に聞こえた。
根本にはスウィングジャズやマヌーシュジャズの素養があるから、曲の捉え方が多角的というか多彩なんだろうな。まじでこの表現力ハンパない。
マヌーシュジャズについては、以下のサイトに詳しく書かれてありますので是非。
★マヌーシュジャズとは? | Manouche JAZZ for JAPAN
他にもペニーはたくさんの楽曲を作り歌っていますので、気になった方は是非この夏お気に入りの一曲を選んでみてくださいね。
▶当ブログでは、そのほかのギリシャ音楽・バルカン音楽についてもまとめています
▶夏におすすめの音楽についてはこちらをどうぞ
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ここまでお読みいただきありがとうございました!
今後も色々な音楽を聞いてブログに書いていきたいと思いますので、お時間があるときにおつきあい頂けたら嬉しいです!
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