今回は普段主に洋楽を聞いているアニソンビギナーの私が、イイナー!と思っている(イイネ!ではない)アニメの音楽についてご紹介したいと思います。
なぜイイナー!かというと、以前ボリウッド音楽の記事で書きましたように、基本趣味のすべては音楽から入っているため、これから書いていく作品は【ほぼ未鑑賞】のものばかりだからです。
端的に言ってしまえば、アニメを見る予定がないのにアニソンだけは毎期ごとチェックするという変態的なことをしています。
なぜ見ていないのかというと理由は一つ。
時間が足りない。
アニメも漫画も大好きだし、素晴らしい作品が世にあふれているのは分かっているのに、日常の仕事やべつの音楽を聞きくのに時間が割けない。
おまけに本来がオタク気質だから、一度はまってしまったらその世界観にどっぷりのめりこみたいし、とくにアニメは1シーズンを一気に見たい!
そんな現実と理想のギャップを埋めることができず、気づいたら気になるアニメ作品ばかり「積ん読」状態になっているのです。
未鑑賞なんてお話にならん!と思う方、ぜひ私の背中をおしてくださるようなおすすめアニメのコメントお待ちしています(涙)。
- 少女革命ウテナー 輪舞 revolution(奥井雅美)
- シドニアの騎士-シドニア(angela)
- 機動戦士Zガンダム-水の星へ愛をこめて(森口博子)
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ-オルフェンズの涙(MISIA)
- サイボーグ009-誰がために(成田賢)
- 猫のおんがえし-風になる(つじあやの)
- 美少女戦士セーラームーン-乙女のポリシー(石野曜子)
- BEASTERS-Wild Side(ALI)
- 進撃の巨人-僕の戦争 (神聖かまってちゃん)
- ∀ガンダム-月の繭(奥井亜紀)
少女革命ウテナー 輪舞 revolution(奥井雅美)
最初から最後まで「素敵がすぎる」。
今のCGバリバリな映像も綺麗だけど、セルアニメで魅せる美しさもいいですよね。
こんなに乙女感出してるのに、だからこそのジェンダーレス表現も盛りだくさんで、そのロックさに痺れます。まるで多様性のお手本のようなオープニング。でもそれだけじゃなさそうだし、とにかくかっこいいです。
エヴァンゲリオンの影響でだんだんとアニメが大人化していく時期だったと思うけど、個人的にこのアニメも大人向けだな~と思っています。
シドニアの騎士-シドニア(angela)
最初に聞いたとき、いい意味で爆笑しました。
なぜ軍歌とパラパラと王道のアニソンフレーズをブツ切りにぶちこみ、こうも上手くまとまったのか(笑)。
とにかく曲の疾走感が凄まじい。なのにサビではしっかり「♪ナイツオブシドニア~」とタイトルをコーラスで復唱。ここはアニソン王道まっしぐらでさらに興味が深まります。
SFアニメのオープニングはかっこよさが肝なわけですが、それだけじゃない実験的なサウンドに作品へも期待が高まっています。うーん早く見たい!
機動戦士Zガンダム-水の星へ愛をこめて(森口博子)
気づいた方もいるかもしれませんが、実はわたしガンダム大好き人間。
とくにこの曲は日本の歌のなかでも群を抜いて歌詞が美しいと思う曲です。
オリジナルは80年代バリバリのジャパニーズポップスなアレンジですが、博子お姉さんの天晴れな歌唱力とともにじっくりと歌詞を味わえる名曲です。
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ-オルフェンズの涙(MISIA)
ガンダムから2曲目。ブルースとしても素晴らしい曲です。
これを聞いたとき「現代のガンダムでこんなにガンダムっぽい音楽観をつくれるとは!」と、とにかく興奮しました。
ガンダムには「子どもが憧れる大人の古臭さ」のような雰囲気を感じることがあります。
根本的にガンダムは非SFアクションであって、人間の生き方の物語だという戦後の責任感のようなものを抱えているのが魅力なんですよね。
サイボーグ009-誰がために(成田賢)
サムネだけでも変えたら再生率違うんじゃなかろうか…。
オリジナルの公式がなかったのでリメイクの2012年バージョンで。
アニメ創世記の曲は、間奏パートでAメロを高らかに鳴らしてくれるのが好き。それだけで品が加わるし、その作品自身が発する誇りや矜持を感じます。(だからこそAメロには命がけでそれもゾクゾクする)
こうやって毎回賛否両論言われながらも偉大な作品をリバイバルし続けることには意味があると思います。それさえもなかったら、後世の私たちはオリジナルを知らずに生きていくことになるわけですもんね。
猫のおんがえし-風になる(つじあやの)
名曲揃いのジブリのなかでもとくに好きな曲。何気ないときに聞いても気分があがるし、落ち込んでいるときも気分があがります。
バイオリンとマンドリンのかけあいも美しいし「日の当たる坂道を自転車でかけのぼる」という最強の青春フレーズには、ほとんどの人が共感したんじゃないでしょうか。
作品の世界観を直接表現しているわけじゃないのに『猫のおんがえし』といえばこの曲だし、この曲を聞けば『猫のおんがえし』の主人公とネコちゃんたちが自然と思いだせる、曲と作品がそうとうな両想いのテーマソングだな~と感じています。
美少女戦士セーラームーン-乙女のポリシー(石野曜子)
0:49~曲がはじまります
セーラームーンって本当に革命だよね…。
エンタメとしても社会現象としても、ジェンダーの問題提起やらSF要素やら、大人になってから「げげっ…自分すごいもの見てたな…」と気づくことが多くあります。
とくにこの曲は先日NHKで放送された美少女戦士セーラームーン全大投票で披露され、私もテレビの前で号泣してしまいました。やっぱり名曲です(2番の歌詞はたとえおじさんだろうが刺さると思うぞ…)。
何気なく見ていたアニメや漫画が教えてくれていたことは、例え無言のメッセージでも感覚的に残っているものだなぁとしみじみ感じています。
BEASTERS-Wild Side(ALI)
ルパン三世にはじまりカウボーイビバップ、バッカーノ!など、ジャズやスカなど軽快でオシャレな曲も多いのがアニソンの特徴。
とくに2010年以降このジャンルの音楽が増えたような気がします(そもそもバトル系、美少女系、鬱系、ギャグ系…とすべてのジャンルでスタイリッシュなアニメが増えた)。
ALI はこの曲がデビューシングル。スタイリッシュなだけでなく多国籍バンド特有の湿り気があってとくに耳に残りました。
進撃の巨人-僕の戦争 (神聖かまってちゃん)
※閲覧注意
ちゃんと考えて見ようとすればするほど気分が悪くなる…(だからこそスタッフの本気も伝わるのですが)。でも何度も聞いてしまう。
歴代の進撃のなかでもダントツで世界観の表現に力を置いたオープニングじゃないでしょうか。
WW1やWW2を思わせるシーンが直接的に描かれているので、とくにヨーロッパのファンにはフラッシュバックや精神疾患上ほんとに良くなさそう。
命あるものに一切の色が塗られず、破壊や粉塵などの戦争の産物に美しい配色がされているのが気持ち悪い(巨人さえ白で落ちてきたときは絶望でした)。
時として漆黒の闇より真っさらな白の方が恐ろしいという人間の深層心理もついたすさまじいオープニング。の子さん、すごすぎです…。
∀ガンダム-月の繭(奥井亜紀)
ガンダムより3曲目。
いい加減にしろという声が聞こえてきそうですが、 やっぱり私はガンダムの世界観やガンダムが教えてくれる人間愛が大好きなんです。私のなかで史上最高のエンディング。
どんな時代でもどんな人でも戦いたくなんてないんだよな…そう思う人がいつだって大多数なんだよな…でも戦争は起こるんだよな…と、今まで何度考えさせられたことか。
菅野よう子氏の曲は繊細で壮大ですが、どこかに必ず切なさも残してあって、いつ聞いても名曲が多い。宇宙的なバックサウンドと対照に奥井亜紀さんの人間的なぬくもりのある声。これぞガンダムなのです。
神曲多すぎ…全然足りなかった。
アニメはものすごく世代を反映するエンタメジャンルだと思うので、できるだけまんべんなくご紹介したかったのですが、世代以前に偏ったジャンルのアニメを選出してしまいました(涙)。もう少し気軽な作品も見ような、私。
とはいえ、いつもと違って曲や演者だけではなく、アニメの曲はストーリーや世界観との相互作用で名曲が決まるので、今回新鮮な気持ちでまとめることができました。
いつか違った視点で、もう一度アニソンについて書いてみたいです。